これまでの研究業績のうち、主なものを紹介いたします。詳細はhttps://researchmap.jp/kadota/をご覧下さい。
単著・共編著
巡礼ツーリズムの民族誌—消費される宗教経験(森話社、2013年)
書評
鈴木正崇氏 日本民俗学 289、2017年
早川和哉氏 文化人類学 79(4)、2015年
川森博司氏 観光学評論 3(1)、2015年
河西瑛里子氏 コンタクト・ゾーン 6、2014年
岡本亮輔氏 宗教研究 87(2)、2013年
須藤廣氏 図書新聞 3126、2013年
そのほか、新刊紹介を沖縄タイムス、仏教タイムス、読売新聞、京都民俗に掲載いただきました。
民俗学の思考法—〈いま・ここ〉の日常と文化を捉える(岩本通弥・及川祥平・田村和彦・川松あかりとの共編、慶應義塾大学出版会、2021年)
〈人〉に向きあう民俗学(室井康成との共編、森話社、2014年)
テーマごとの研究業績
1.現代宗教のエスノグラフィー
巡礼、四国遍路、宗教経験の語り
- 「宗教研究におけるナラティブ・アプローチ―『宗教経験』の構築から社会空間を見据えるために」『超域文化科学紀要』10、2005年
- 「商品としての宗教的経験 -巡礼産業の誕生と『宗教の資源化』」『次世代人文社会研究』1、2005年
- 「都市民の信心―新巡礼ブーム」新谷尚紀・岩本通弥編『都市の暮らしの民俗学〈1〉都市とふるさと』吉川弘文館、2006年
- 「対話と信心―巡礼経験者の語りにみる自己・他者・社会」『日本民俗学』251、2007年
- 「巡礼ツーリズムにおける「経験」の解釈―サービスと宗教性の交叉的生成に基づく間身体的共同性」『日本民俗学』261、2010年
- 「トンチボのいなくなった日常―宗教装置の置換と偏在化する宗教」花渕馨也・石井美保・吉田匡興編『宗教の人類学 (シリーズ来たるべき人類学)』春風社、2010年
- 「「宗教」の資源化・商品化・再日常化―巡礼ツーリズム,及びその地域的展開からみた「生活」論としての宗教研究試論」『国立歴史民俗博物館研究報告』156(201) 、2010年
- 「四国遍路―時代を映す日本最大の巡礼地」「佐渡―離島社会に生まれた宗教的風土」星野英紀・山中弘・岡本亮輔編『聖地巡礼ツーリズム』弘文堂、2012年
- 『巡礼ツーリズムの民族誌―消費される宗教経験』森話社、2013年
- 「現代の巡礼」民俗学事典編集委員会編『民俗学事典』丸善出版、2014年
- 「四国遍路の後背地:〈周辺〉から見る大師信仰と巡礼ツーリズム」『四国遍路と世界の巡礼』3、2018年
- 「近代のモビリティと巡礼団 」『運輸と経済』79(6)、2019年
聖地、場所性、文化遺産
- 「『信仰』の価値―聖地の遺産化と審美の力学」『文化人類学』73(2)、2008年
- 「斎場御嶽―公共空間としての聖地へ」星野英紀・山中弘・岡本亮輔編『聖地巡礼ツーリズム』弘文堂、2012年
- 「聖地観光の空間的構築―沖縄斎場御嶽の管理技法と「聖地らしさ」の生成をめぐって」『観光学評論』4(2)、2016年
- 「沖縄の聖地と宗教的なものの観光的再発見」金成玟・岡本亮輔他編『東アジア観光学―まなざし・場所・集団』亜紀書房、2017年
- 「聖地と儀礼の「消費」:沖縄・斎場御嶽をめぐる宗教/ツーリズムの現代民俗学的研究」『国立歴史民俗博物館研究報告』205、2017年
- 「聖地を担う―「生きた信仰」をめぐる斎場御嶽のコミュニティ管理」飯田卓編『文明史のなかの文化遺産』臨川書店、2017年
- “Spirituelle Touristen und profane Pilger: Zusammentreffen von Religion und Tourismus an einem japanischen Kulturerbe“, Johannes Moser (Hrsg.) Themen und Tendenzen der deutschen und japanischen Volkskunde im Austausch, Translated by Satsuki Sakuragi, WAXMANN, 2018
- 「宗教空間の経済的管理に関する基礎研究:聖地における料金徴収の民族誌的データから」(石野隆美との共著)『立教大学観光学部紀要』21、2019年
- 「神々の過疎化—地域開発のなかの聖地と政教分離」山中弘編『現代宗教とスピリチュアル・マーケット』弘文堂、2020年
- 「ヴァナキュラー・スピリチュアリティ:沖縄における聖地経験と〈地域〉のあいだ」長谷千代子・別所裕介・川口幸大・藤本透子編『宗教性の人類学—近代の果てに、人は何を願うのか』法藏館、2021年
宗教社会学、その他
- 「日常/生活のなかの宗教―〈民俗〉を超えて」高橋典史・岡本亮輔・塚田穂高『宗教と社会のフロンティア: 宗教社会学からみる現代日本』勁草書房、2012年
- 「養生からスローフードへ ―日本における自然食の系譜」『Vesta』102、2016年
- 「貨幣と礼拝—鑑賞的聖地における入場料と賽銭の〈あいだ〉」(要旨) 『宗教研究』93(別冊)、2020年
2.現代民俗学の方法論、総説、レビュー
- 「ドイツ民俗学の転機とフォークロリスムス―ヘルマン・バウジンガー『科学技術時代の民俗文化』を読んで」『日本民俗学』232、2002年
- 「消費/消費社会から捉えなおす日常への視角 ―人・物・商品の社会的プロセス」『日本民俗学』262、2010年
- 「生の全体的記述は可能か―空間・文脈・民族誌―」『現代民俗学研究』3、2011年
- 「民俗から人間へ(序章)」「自分自身について語ること―民俗学における〈再帰性〉」門田岳久・室井康成編『〈人〉に向きあう民俗学 (叢書・“知”の森)』森話社、2014年
- 「インターセクションとしてのジェンダー研究―ベアーテ・ビンダー論文に寄せて (小特集 日本民俗学会・ドイツ民俗学会共催国際シンポジウム ドイツ民俗学の最前線)」『日本民俗学』299、2019年
- 「民族誌的研究とナラティヴ―対話のパフォーマティヴィティ」岩本通弥編『方法としての〈語り〉―民俗学をこえて』ミネルヴァ書房、2020年
- “Telling Stories about Oneself: Reflexivity in Folklore Studies“, Everyday life and culture(日常と文化)8, 2020
- 「はじめに」「何も信じられることがない時代の宗教性—信仰と実践」「民俗学の人間モデル」「フィールドワーク」「エスノグラフィ」「複数の民俗学」岩本通弥・門田岳久・及川祥平・田村和彦・川松あかり編『民俗学の思考法—〈いま・ここ〉の日常と文化を捉える』慶應義塾大学出版会、2021年
3.開発、文化運動、宮本常一
- 「運動と開発―1970年代・南佐渡における民族博物館建設と宮本常一の社会的実践―」(杉本浄との共著)『 現代民俗学研究』5、2013年
- 「「協働」を生み出すフィールド―廃校をめぐる研究・開発・教育のはざまで」(杉本浄・小西公大との共著)、椎野若菜・白石壮一郎編『フィールドに入る (100万人のフィールドワーカーシリーズ)』古今書院、2014年
- 「博物館と住民参加—「佐渡國小木民俗博物館」にみる地域とのかかわり方」『交流文化』16、2016年
- 「宮本常一の社会開発論と「回収」の論理―参加と関係性の隘路をめぐって― 」『生活学論叢』29、2016年
- 「「離島性」の克服:宮本常一と反転する開発思想」『立教大学観光学部紀要』19、2017年
- 「フォト・エリシテーションを用いた教育と社会実践:宮本常一写真を通じた佐渡の開発/観光史研究から」(小西公大との共著)『立教大学観光学部紀要』20、2018年
- 「関係性としての地域開発—佐渡の集落に見る伝統・街並み・再帰性」西川克之・岡本亮輔・奈良雅史編『フィールドから読み解く観光文化学―「体験」を「研究」にする16章』ミネルヴァ書房、2019年
- “Museum und Partizipation. Die Verwurzelung von Museen in ihren Regionen am Beispiel des Ogi Folk Museum auf der Insel Sado“, Translated by Christian Göhlert, Working Papers des Japan-Zentrums der LMU München (Nummer 4), 2020
- 「支線の末端化—宮本常一における離島問題と道」『生活文化研究フォーラム』1、2020年
- 「オートモビリティと移動身体―宮本常一におけるフィールドワークの〈速度〉と拡張現実」『いま私たちをつなぐもの—拡張現実時代の観光とメディア』山田義裕・岡本亮輔編弘文堂、2021年
4.観光、ツーリズム
- 「工場街の生活世界―大田区・京浜蒲田周辺を歩く」立教大学観光学部編『大学的東京ガイド : こだわりの歩き方』昭和堂、2019年
- 「「枠」を出る現代の観光―「おもてなし」の呪縛を超えるために」『地域文化(公益財団法人八十二文化財団)』128、2019年
- 「民俗と観光」「柳田国男『遠野物語』と観光」「巡礼と観光」竹内誠・白坂蕃・新井博編『郷土史大系 観光・娯楽・スポーツ』朝倉書店、2021年
- 「虚構のボーダーレス──パンデミック下の国境管理と日常に関するオートエスノグラフィー」『立教大学観光学部紀要』23、2021年
- 「遍在化する〈観光〉―フライトシェイム運動から近所の再発見まで」『RT』1、2021年
5.博士学位論文
宗教/ツーリズムの再帰的民族誌 : 現代日本の聖地巡礼と消費される宗教経験
東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻
主査:岩本通弥、副査:川中子義勝、名和克郎、渡邊日日、中西裕二